糸魚川ジオパークからのお客様と(前半)

日本各地に大雪をもたらした昨日…。伊豆大島でも、山へ登る道路は2ルートが通行止めとなり、残るメインルートも夜は氷点下になるため、凍結が予想されていました。

 

この日は、1年半前に糸魚川世界ユネスコジオパークで私が講師を務めた「プロ観光ガイド養成講座 基礎コース」に参加されたジオガイドの方(Kさん)からのリクエスト。


火口〜裏砂漠の一日ツアーの予定でしたが、「雪国から来た方にとって、スキー場のようになった三原山に、タイヤスリップのリスクを冒して行く価値があるのか?」とギリギリまで迷っていました。
それでも「可能なら行きたい」というご希望。

 

そこで考えた作戦は「太陽の位置が高くなり、道路の雪が少しでも溶けるのを待つ」でした。

あとで乗り換える路線バスの時間に合わせて、9時から10時半すぎまではジオノスの見学。

 

まずは「あなたにおすすめのジオパークは?」コーナーで、なんとか糸魚川ジオパークを引き当てようとチャレンジ。

……が、出てきたのは、桜島・錦江湾ジオパークと、伊豆半島ジオパークでした(笑)。

 

VRシアターで、三原山の火口や

かつてのアトラクション映像を楽しんでもらい、

予定より少し早めに出発。

 

そしてなんと…、運転はKさんにお願いしました!

雪の多い糸魚川で、日常的に雪道運転されている方なので、私よりずっと安全だと思ったからです。

タイヤの表面に吹きかけた粘りが出るスプレーの効果は良くわかりませんでしたが、走りは終始安定。「まだ踏み固められていない雪で、凹凸があるから大丈夫。明日の方が、踏み固められた雪が溶けて凍ってしまうので、危ないかも」と、雪道解説を聞きながら山へ。

……いつものごとく、どちらがガイドかわからない状況ですが、安全第一(笑)。

 

大島温泉ホテルから先は、さらに滑りやすいため、路線バスに乗り換えて山頂口へ。

バスは、かなり混んでいました。

 

黒いはずの三原山の溶岩流は、一面の白!

でも流れの形はくっきりわかり、噴火時の写真と並べて撮影

 

雪が解けた路上で、わずかに見えた黒い火山灰を観察するKさん。



雪をかぶったクロマツは、まるでオブジェのよう。

糸魚川ではよく見る景色ですか?」と聞くと、「普通は雪囲いをするので、こういう姿は見ないんです」とのこと。

そう聞いたら急に貴重に思えて、何枚も写真を撮ってしまいました(笑)。

 

39年前に流れたゴツゴツの溶岩流も、ほぼ白一色。

その中で、ひときわ目立つ黒い岩と一緒に記念写真。

 

登っていく途中、前日にジオノスでのオンラインツアーを担当した火山学会の皆さんと偶然遭遇しました。

そして、なぜか名刺交換(笑)。

火山学会の皆さんの「今まで見た中でも最高の三原山だった」という言葉を聞き、俄然ヤル気がアップしました(笑)

 

三原神社の鳥居の上には、富士山がくっきり。

写真を撮ってから、神社へお参りしたところ…

お賽銭箱の中まで雪が積もってて、「お金が入らない!」とKさん(笑)。

脇の小さな隙間から、なんとか投入されたそうです。

 

お社の奥には、溶けた雪でつららが垂れ下がっていました。

寒〜😅

ジオノスで予習したので、粒々が積もってできる「安息角」の美しさに注目しながら、大島最高峰の三原新山と記念写真。

(背景にある山が三原新山です)

 

噴気の出る場所で体を温め、

火口展望所へ。


火口の中は雪が少なく、鮮やかな色も楽しめました。

よかった〜❤️

 

この後も「雪の日ならでは」「雪国のお客様ならでは」のツアーが続きましたが、長くなるので、また明日ご報告します!

 

(かな)

 

雪に翻弄された二日間のツアー

雪に翻弄された二日間のツアーを報告します。

 

昨日は、マンツーマンの午後半日ツアー。
火口を見に行く予定でしたが、三原山には雲がかかって姿が見えなかったため、地層や波浮港周辺を巡り、最後に山の麓の溶岩流を見てから宿へお送りするプランを提案し、ゆっくりお話ししながら歩き始めました。

地層を観察し、

波浮港の中の家を見学し、

たい焼きを一緒に食べてほっこりし、

「さて溶岩地帯へ!」と山へ向かったところ…、標高を上げるにつれ見事な雪景色に!😳

天気予報を見て、「今日の山は雨だろう」と思っていたので驚きました。

お客様も私の安全も気遣って、「無理して溶岩を見に行かなくても大丈夫」と言ってくださったので、ツアー時間を短縮して宿へお送りしました。

外周の3時間は色々お話しして楽しかったですが、溶岩地帯を歩けなかったのは、ちょっと残念でした😢

 

そして今日は、旅行会社様主催のツアー。

夜の冷え込みで路面が凍結してくることを心配し、添乗員さんと相談してスタート時間を遅らせ、行程も短縮することにして、10時にホテルに集合しました。

 

ところが実際には道路に雪は全く残っておらず、何事もなく大島温泉ホテルまで到着。
前日の雪景色を見て「絶対凍っているだろう」と思ったのに、跡形もなくなった雪に、不思議な気持ちでのスタートとなりました。

 

山は最初雲に覆われていましたが

時々姿を見せてくれました。

しかも、黒ではなく白!(特別感〜❤️)

 

裏砂漠では、地面から湧き立つような湯気が広がり、

なかなか見られない幻想的な風景に、皆さん嬉しそうでした❣️

さらに進むと、黒いマグマのしぶきでできた地面の奥に…

再び、白く雪化粧した櫛形山が現れました!!

黒と白の非日常の景色に、心奪われました❤️

 

その後、三原山も姿を見せてくれ、「すごい!」という声があちこちから。

 

この後、草陰でお茶を飲みながら景色を楽しんでいると、雪が降り始めました!

帰り道では、ススキに積もった雪の美しさや、

ハチジョウイヌツゲの葉にのった雪の美しさに、女性のお客様と話が弾みました。

黄色い若葉、艶のある黒い実、緑の葉、そして白い雪のコラボが素敵でした。

 

行きは何も雪がなかったのに、帰りは雪景色の中を歩いてホテルへ戻りました。

戻った頃には、雪がどんどん降り積もり、あたりは真っ白に。

急いで皆さんとお別れし、私も帰路へつきました。

雪道の運転は緊張しますが(雪国の皆さんからしたら、超・へなちょこだと思いますが😅)、皆さんに楽しんでいただけたことが何よりでした。

 

二日間のツアーにご参加くださった皆様、ありがとうございました!

 

(かな)

 

 

ミサゴ2羽

昨日の朝、乳ヶ崎(ちがさき)上空を飛んでいるのを見つけました。

 

 

 

 

 

 

こんなに仲良く寄り添って飛んで、おそらくペアだと思います。

 

 

近くに来たノスリ

 

「何見てんだ?あぁっ⁉」(なんて言ってないと思うけど・・・)

 

 

 

 

急降下して遠ざけようとしました。

 

 

 

 

ノスリ逆さま!!

 

この後ミサゴはちょっと遠くに行って盛んに鳴きながら上昇と降下を繰り返すディスプレイフライトをしていました。

 

大島でのミサゴの繁殖は確認されていないので、期待大です。

 

がんま

70年の時を越えて歩く三原山

だいぶ日が経ってしまいましたが、先月末に担当したツアーの様子を、お客様が撮影してくださった写真とともにご紹介します。

 

1月26日、雲は多めながら風はほとんどなく、対岸の富士山から南アルプス、さらに普段は霞んで見えない遠くの島々までくっきりと見渡せる、絶好のトレッキング日和となりました。

 

今回ご一緒したのは、85歳のT/S様と20代のお孫さんT/T様。
ご予約時に年齢を伺い、10キロを超える行程を歩き通せるか少し心配しておりましたが、実際にお会いすると驚くほどの健脚ぶり。高低差約150メートルの坂道も軽やかに進まれ、足場の不安定なお鉢回りでも、お孫さんと楽しそうに会話を弾ませながら歩かれていました。

 

お話を伺うと、昔から山が大好きで本格的な登山経験も豊富。今でも時間があれば近くの山に登られているそうです。さらに、お二人とも大島は2回目の来島で、T/S様はなんと70年前にも訪れていたとのこと。

 

70年前といえば、1950年から約2年続いた噴火の直後。表砂漠が溶岩に覆われた数年後の様子を思い浮かべながら、当時のお話をたくさん聞かせてくださいました。

 

途中では今季初となるツララを発見。

雄大な中央火口を堪能し、周囲の海を見渡すと、三宅島の向こうに御蔵島までくっきり。そんな中、T/Tさんが海上を指さし「あれは何ですか?」と質問。スマホで拡大してみると、三宅島の沖合にある“三本岳”でした。

普段は見えない遠くの島影や小さな岩礁まで鮮明に写っており、思わず最新のスマホ性能にも驚かされました。

 

噴気も勢いよく立ち上り、伊豆大島が今も生きている火山島であることを実感していただけた様子でした。

 

その後は、割れ目噴火口から吹き上げた飛沫が作ったオブジェを楽しみました。最後は、海に沈む夕日を眺め、ツアーの締めくくりにふさわしい美しい景色を堪能していただきました。

 

今回のツアーでは、私より一回りも年上のT/S様から多くの感動と勇気をいただきました。そして、思い出の地を再び訪れる機会を作ってくれた優しいお孫さんT/T様。ご一緒できたことに心より感謝いたします。

 

(柳場)

 

火山防災訓練

1月29日に実施された、

大島高校1年生を対象とした火山防災訓練を見学させていただきました。

 

本来は一般向けではない訓練でしたが、

問い合わせをし、特別に見学の機会をいただきました。

 

 

1986年の全島民避難から、今年で40年。

いつ噴火が起きてもおかしくない火山の島で、私たちは日々暮らしています。

 

 

伊豆大島の火山観測体制は非常に整っており、

各機関の連携も取れているため、噴火警戒レベルには大きな信頼を置いています。

 

それでも、自分が山頂付近にいるときに警戒レベルが引き上げられた場合、

どのようなアナウンスが流れ、どのように行動すべきなのかを、

きちんと知っておきたいと思い、今回の見学を希望しました。

 

 

訓練の想定は、防災学習で高校生がカルデラ内に降りたところで、

山頂付近で噴火が発生するというもの。

 

 

いつも歩いている道が、違って見えました。

 

 

私の見学は途中まででしたが、高校生たちはその後、

新火口展望台まで徒歩で避難し、

さらに避難バスに乗って岡田港へ向かい、

島外避難までを想定した訓練を行うとのことでした。

 

 

気持ちの上で備えていることは、冷静な判断につながり、パニックを防ぎます。

 

ツアーでお客様をご案内する立場としても、

常に心構えを持ち、いざという時に適切な行動につなげられるよう、

あらためて意識した一日でした。

 

(ユリカ)

ハッピーバースデー!

一昨日は、ご両親と娘さんによる家族旅行の皆さんと、火口から裏砂漠を歩いてきました。

お父さんと娘さんとはハワイに行ったことがあるそうで、娘さんが当時撮った動画を、パホイホイ溶岩の前で見せてくれました。

私が行った時には溶岩が流れている場面は見ることができなかったので、「うらやまし〜」と言いながら、写真を撮らせてもらいました(笑)。
でも、ハワイでいっぱい見たとはいえ、この場所の溶岩は形がとてもきれいなので、ちょっと喜んでもらえたかな…と思います。

 

登山道の途中にはまだ氷が残っていて、小鳥(マヒワ)たちが氷のまわりを飛び交っていました。(下の写真、左上にいます)

「水を飲みに来ているのですね」と、しばしみんなで観察。

 

山の上は思った以上に風が強く、とても寒く感じました。

「ホルニト」と呼ばれる溶岩の塚をのぞくと、

中から暖かい空気が立ち上り、のぞき込んだお父さんのメガネが、あっという間に真っ白に曇ってしまいました。

でも、その出来事が、とても楽しそうでした!

 

火口もよく見え、途中からは富士山も顔を出してくれました。

ご両親を撮影する娘さん。

ほのぼの〜❤️

 

そして、実は翌日がお父さんの60歳・還暦祝いのバースデーだと、途中で教えてもらいました。

「何かお祝いをしたいな」と思ったので…

火口で記念写真❣️

60歳おめでとうございます!!

 

雲ひとつない青空が眩しく…

噴気も少し増えて、「ハッピーバースデー!」と言ってくれているみたいでした😁

 

途中、地面を這うヒカゲノカズラが目に止まり、娘さんと「60」を描こうとチャレンジしたのですが、うまくいかず「00歳」みたいになってしまいました😅

優しいお父さんは笑って見ていましたが、「かわいそうだから」とすぐに元に戻してあげていました。

 

下山前に、「火口から飛んできた一滴の溶岩」でほんの数分だけ休憩。

 

立ち上る噴気を見上げ…

草原地帯を抜けて裏砂漠へ!

 

強風の中でも、体いっぱいに風を感じながら、黒い世界を楽しみました。

娘さんは“座り心地のいい場所”を見つけるのが上手で、裏砂漠でも座り心地の良さそうな石を見つけていました。

 

「再生の一本道」も、くっきりきれいに見えました。

明るい未来へ進んでいくようなこの風景が、私はとても好きです。

サルトリイバラの赤い実も、キラキラと輝き「おめでとう〜❤️」と言っているみたいでした。

 

最後に、お父さんだけ森の中の倒木を見学。

「すごいなあ」と、その逞しさを称えてくれました。

 

火山の好きなお父さんのために、奥様と娘さんが計画した1日ツアー。
大切な記念日に、たっぷり火山を楽しむ1日ツアーを選んでいただき嬉しかったです。

 

穏やかな雰囲気と皆さんの笑顔が、とても素敵な一日でした。(感謝)

 

(かな)