
たくさん犬を飼って一緒に暮らしてきました。犬は好きな動物です。
残念ながら、植物の名前につけられた「イヌ」は、良いイメージとはいえません。
イヌマキ、イヌビワ、イヌザンショウ、イヌ・・・何とか。
信州八ヶ岳山麓で今頃の時季だったと思います。
千曲川源流の川原へ山菜取りに行って、
コゴミをいっぱい摘んで帰り、お浸しにして美味しく頂きました。
随分、昔の想い出ですが、
その時は、「コゴミ」が「クサソテツ」というシダとは知りませんでした。
先日、仲間で林道を歩いていて、見かけないシダを発見しました。
この写真を撮ってウチに戻り、図鑑で調べると、イヌガンソクらしいのです。
大きな葉は、1枚の長さが80cmほどあり、葉の裏には全く胞子嚢がありません。
胞子を飛ばす「胞子葉」という専用の葉が秋に生えます。
この胞子葉が、硬くて、鳥の雁の足の形に似ていることから、
「雁足」の名があるようなのですが、「イヌ」が付いているのです。
上で書いたクサソテツ(コゴミ)が近縁で同様の胞子葉を生やすので、
別名ガンソクと呼ばれているのに対して、
薬や食用にならない役立たずの意味で「イヌ」なのでしょうか?
まだ人が利用方法を見つけられなかった時代に付けられた名前です。
今では、冬にも朽ちない胞子葉が、いけばなの花材などに利用されています。
イヌの名の植物も良いイメージに変わりつつあるのかも知れません。
(なるせ)