移ろうものと、変わらないもの。

「いつまでも寒いね~。」などと言いあっていたら、いつの間にか少しずつ、
春を感じられる景色が増えてきましたね。

昨日は、こんな光景を目にしました。

一斉に伸びていたアオキの花芽です。
ここまでそろうと、見事ですね~(^^)v

ヒサカキの控え目な花も一斉に開花していました。

ある資料には「この花は都市ガスやたくあんの匂いがする」とありますが
そんな香りでしたっけ?
今度、たくあんを持って行って、その場で嗅ぎ比べてみます!(笑)

土の上からはウラシマソウがニョキニョキ出てきていました。

「これから葉を広げるぞ~」という状態のものや、
ようやく葉を開いたばかりのものなど様々。
見ていて楽しくなるぐらい、色々な成長過程のものがあります。

直径5mmほどのジンガサゴケの胞子が立ちあがっているのも見かけました。

ちょっと、食べてしまいたくなるみたいに可愛いです。
金平糖みたい…(^。^)

さて、こんなふうに春が次々に訪れるのを、
静かにずっと同じ姿勢で見つめている者がいます。

誰でしょう~?

写真に茶色いものが右と左に2つ、写っているのがわかりますか?

正体はこの子です。

神社の中の大きいなイヌマキの木によじ登って、ここで羽化して飛び立っていった
小さなセミの抜け殻。

この場所に立ち寄るたびに、「まだあるかな~?」と気になって見に行くのですが
夏からずっとここで頑張っています。

生き物ではないとはいえ、毎回訪ねるうちに情が移ってしまったらしく
無事な姿を確認すると、何となく安心します。(笑)

変わりゆく季節の兆しを見つけるのも楽しいですが、こんなふうに
小さなセミの抜け殻がいつも変わらず同じ場所に居てくれる、
というのも嬉しいものです。

「この抜け殻たちは、ずっとこの森の中で大木の幹につかまりながら、
どんな景色を眺めてきたのだろう?」と考えることもあります。

夏までここで無事に過ごせたら丸1年です!

セミの抜け殻たちの無事を願いつつ、これからもそっと訪ねたいと思います。

(カナ)