世界にひとつのお土産

このブログにも何度か登場していますが、三原山登山コースのスタート地点に、
40年以上手作りのお土産を売っている2軒のお店がありました。

噴火が景色を変えていくのを、見守ってきた人たちのお店です。

写真は1年ちょっと前のものですが、こうやっていつも並んで店を開けていました。

お2人は、少し目立たない場所にある“ジオパーク展”を宣伝してくれたり、目の前の景色の変遷がわかる絵はがきを飾っておいてくれたり…まさに「ジオの証人」という存在の方達でした。

私は三原山の姿の前に、この2軒のお土産屋さんがある風景が大好きでした。

が、台風26号の土砂災害で、お一人が流されて行方不明になったのです。台風の前日、ジオパーク展のガイドに「山津波に気をつけなきゃダメよ」と語っていたとも聞きました。

残った方は「1人では淋しいし、もう店を開けたくない」とおっしゃって
しばらく店を閉じていたのですが、今年になって頑張って再開してくれました!

再開がとても嬉しくて「いつかブログで、ここの商品を紹介したい!」と思っていて、
今日、やっとゆっくり写真を撮りにいく時間がとれました。

タネや実は買っているものもあるようですが、色を付けて彫る作業は全て手作業。


椿に名前を彫るのは、あっという間!


一番大変なのは,ソテツの実に椿の絵を彫ることだそうです。
ソテツの実は固いのだそう。

ひとつひとつ違います。
どの椿がお気に入りでしょうか?

オオシマザクラのタネと椿のタネの組み合わせ。

こちらも、顔の表情が微妙に違います。

これは最近の私のお気に入り。

色の混ざり具合が、決して同じにならないのだそうです。

「最近のお客様の入り具合はどうなんだろう?」と思って聞いてみたら、復興支援の1000円券を使って買いにきてくれる方がいるそうで…

「ありがたいわ」とおっしゃっていました。

一人でも頑張って再開した店の、世界にひとつだけのお土産。

三原山に登りにいらした際には、ぜひお買い求めください。

私もまた、買いに行きます!

(カナ)