雪が降ってから数日経つのに、遊歩道はまだ全く見えません。
真っ白です!
看板も…

神社も…

ロープも所々、埋もれていました。

でも、雪が溶けている場所もあります。
それは暖かい場所が多いようでした。
火口の中は、ほとんど雪がありません。

お客様は「休暇で大島に行く」と言ったら、会社から「写真を撮ってくるように」と、三脚と一眼レフカメラを渡されたそうで、雪の坂道を荷物を抱えてここまで登って来ました。(お疲れさまです!)
火口以外に雪が溶けていたのは、モクモク立ちのぼる噴気の周辺。

そして、時々モクモクしている黒い山…63年前の噴火で降り積もった三原新山です。

(どうやって撮ったか?は、ご想像にお任せします・笑)
西側斜面の下は、まだらになっていました。

台風26号の大雨で、えぐれた所に雪が詰まっているようです。
昨日は、この斜面を下りるというミニ冒険を試みました。「雪国で育って雪の歩き方は身に付いている」というお客様は、雪の坂道でも全然OK だったからです。
危ないのは断然、私の方でした(汗)。降ってから数日たった雪は固くなっていてけっこう滑るので、溶岩から溶岩を渡り歩いたのですが、時々…

「う~む、どこに渡ろう?」と立ち止まることも…。
でも結局のところ、お客様は上手に、私はヨロヨロ歩きながら、無事下り終えたのでした。
いや~、ミニ冒険、楽しかったです。
斜面の途中で、生き物風溶岩にも出会いました。

…コレ、何でしょう?
イタチ??
下った先にある通称「幻の湖」。
雨の後だけ現れる水たまりですが、なぜかここだけ雪が溶けていました。

粘土っぽい平地なのに、なぜ?
もしかしたら、ここは地温が高いのでしょうか??
外輪山沿いの帰り道。

一面のススキ野原も雪の中。
木のトンネルの下も真っ白です。

そんな中で…
葉っぱについたダニの「虫こぶ」を観察していたら、雪の上に1~2mmの緑色の粒がポロリと落ちました。
「?」
「あ~!」

「ハナグモ!!」←花や葉に隠れて餌を待つ小さなクモです。
「大変、凍っちゃう!」
慌てて葉っぱに戻してから撮影。

この寒さの中で、数mmの小さなクモが生きぬいていることをスゴイと思いました。
(頑張れ~)
全行程歩き終わった後の三原山の風景です。

お客様は仕事で糸魚川に行ってからジオパークに興味をもち、銚子ジオパークにもお友達がいるとのこと。ジオパークは地質だけではないこと、楽しみながら「わかる」ものであること、“防災”にも“観光”にも“教育”にも関わるものであることを、とても良く理解してくれていました。
「火山と共にある人の暮らし」にも興味をもってくれ、夜に行われた「被災者の声を聞く会」にも一緒に参加しました。(こういう話し合いが持たれるということを、とても評価してくれていました。)
お客様は10年前に必要を感じて、医療従事者向けの災害対応の本を作ったこともあるそうです。
また1人「仲間」と出会いました。
「様々なものが少しずつ繋がっていく不思議」を感じた、雪山ツアーでした。
(カナ)