エゾビタキやコサメビタキ、キビタキ、オオルリ、あわよくばサンコウチョウなんか出るといいな~と、鳥を探しに北の岬に出掛けました。
現場に到着してすぐ、目の前を大きなチョウが横切りました。
アゲハの仲間かな?と思ってそのときは気にも留めませんでした。
とにかく鳥モードになっていたので。
ここはちょっとした展望広場のようになっていて見晴らしがよく、この春にはヒタキやムシクイ類がたくさん集まっていた場所です。
もしかしたら秋も同じルートで南に渡るのかも・・・と期待していたのですが、鳥はまったくといっていいほどいません。
一年中大島にいるホオジロやメジロ、ウグイスがいるくらいです。
しばらく待ってみました。
・・・・
鳥さん、いないねぇ・・・
ボケーっと海を眺めているとまた先ほどのチョウが飛んでいきます。
あれ?
アゲハ(ナミアゲハ)やキアゲハにしては飛び方が早い。
ちょっとアサギマダラに似てるけどアサギマダラはあんな飛び方しないし。
お?
あんな樹のてっぺんにとまった!こりゃアゲハの仲間じゃないよ?
なんじゃろ?写真写真ー、写真撮らなきゃ!
あわてて写真を撮ろうと近くにいくと、殺気を感じたのか飛んでいってしまいました。
どうもタテハチョウの仲間っぽいので待っていればまた同じ場所に来るかも。
そう思って待つことしばし。
来ましたー!!

『あんな樹』はオオシマザクラでした。
って、コレって一体ナニ!?
私が今まで見たことがないチョウです。
・・・オオムラサキ・・・?
って、オオムラサキだって本物見たことないけど。
あれあれ?
翅の後ろが赤いですよ?

翅を立てた一瞬が運よく写っていました。

アカボシゴマダラです。
このときははっきりと名前がわからなかったのですが、家に帰って調べてみると出るわ出るわ、ネット上にはたくさんその名前がありました。
春型と夏型があって春型はもっと全体的に色が白く赤い星がないこと、やっぱりタテハチョウの仲間であること、幼虫が食べるのはエノキだということ、そしてなにより目をひいたのはこのチョウが人為的に日本に持ち込まれたということでした。
アカボシゴマダラの生息地はベトナム北部、中国、韓国、台湾、奄美諸島だそうで本来なら伊豆大島にはいないはずなのです。
奄美方面から風に乗ってやってきたのかもしれません。
しかしそれよりももっと近いところで10年ほど前から繁殖が確認されているのです。
ネット上の情報によると、それは1998年神奈川県だそうです。
奄美諸島のアカボシゴマダラとその他の地域のものとでは翅の紋様に違いがあり、神奈川で発見されたのは大陸型です。
誰かが密かに日本に持ち込み野に放ったのだとする説が有力です。
美しいチョウなので見ることができるはうれしいのですが、人為的に持ち込まれた外来種です。
幼虫が同じエノキを食べるゴマダラチョウやオオムラサキと競合する可能性があります。ってか、するでしょ!
(大島にはゴマダラチョウもオオムラサキもいませんが。あ、私が見たことないだけかも)
このチョウは奄美からではなく、すぐそこの対岸からやって来たと考えるほうが自然ですね。
大島に来たのは1匹だけでしょうか?
来年、アカボシゴマダラの春型を見つけることができたら大島でも繁殖しているということになるかもしれません。
うーん・・・見つけたいような、見つけたくないような(笑)
今日出会った鳥たち(声のみを含む)
コガモ、シノリガモ、オオミズナギドリ、ウミネコ、アマサギ、クロサギ、ムナグロ、イソシギ、キアシシギ、ミサゴ、トビ、チョウゲンボウ、コジュケイ、キジ、カラスバト、キジバト、アマツバメ、ツバメ、キセキレイ、モズ、イソヒヨドリ、ウグイス、セッカ、エゾビタキ、シジュウカラ、ヤマガラ、メジロ、メジロ、ホオジロ、スズメ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ドバト
がんま